相続した実家を売却したい！兄弟の同意がなくても売却できるのか

親が亡くなり、兄弟がいる場合は不動産について遺産分割協議を行い、共有財産として登記をすることも少なくありません。

しかしその後、「相続した不動産を必要としていない」「できれば現金化して自由に使いたい」というようなケースが頻出しています。

そのような場合、実家の家を他の兄弟と売却できれば良いのですが、それには、話し合いが必要だったり、条件面で折り合いがつかなかったりする可能性があります。

面倒な話し合いをするよりも、自己の共有持分のみ売却する方が時間的にも手間的にも容易ですし、効率的に実行することが可能です。

ここからは、自己の共有持分のみを売却する際の注意点を解説していきます。

（１）共有持分のみの売却はそもそも他の共有者の同意無くして売却可能

まず、自己の共有持分の売却であれば、他の共有者の同意無くして、売却することが可能です。
他の共有者の同意がいるのでは？と思う方もいるかもしれませんが、自己の持ち分であれば、自己の意思のみ単独で処分することが可能です。

（２）売却することが難しい

共有持分のみの売却が可能であったとしても、共有名義の不動産の場合は、持分を購入した人がすべてを自由に使えるわけではありません。
そのため、通常の不動産に比べてどうしても買い手がつきにくくなります。
また、買い手がついたとしても、その価格は安くなりがちです。

できるだけ高く売却したいのであれば、他の共有者と協力し、共有不動産全部を売却することが望ましいと言えます。
ただ、反対の者がいたり、説得に時間がかかったりするようであれば、一層のこと、共有持分のみを売却した方が手っ取り早いことも多くあります。

共有持分のみを売却せざるを得なくなってしまった場合には、専門業者を利用し、売却することが有効です。

一般の不動産業者に依頼することを考えている人もいるかもしれませんが、共有持分の場合、通常の不動産取引とは異なるため、実績がしっかりとある業者に依頼することをおすすめ致します。

前述の通り、一口に共有持分を扱える業者と言っても、買取業者と仲介業者に大きく分かれます。
この辺りは業者選定の際、押さえておきたいポイントのひとつです。
表向きでは、仲介業者ですと明記していても、その内実は買取業者だった…というケースも良くある話ですので、相談する際はしっかりと確認することが重要です。

いかがでしたでしょうか。
共有持分の処分には業者を使うことをおすすめしますが、その業者選定が最大のポイントになります。

不動産は非常に価値が高く、大切な財産です。そんな大切な財産に関わることですので、比較検討の上で依頼されることをおすすめします。