「共有持分」
「なんだか難しそうな話だな・・・」そんな印象を持っている方も多いのではないでしょうか。
今回は共有持分について詳しく説明したいと思います。
さて、まず、共有持分とはどのような状態でどのような場合に発生するのか考えていきましょう。
例えば、マンションを夫婦二人で半分ずつ費用を出し合って購入し、共同所有・共同名義にしたとします。この場合、マンションの所有権を夫婦二人で共同所有していることになり、その所有権の権利も半分ずつになります。
このように、2人以上で分け合っている場合の所有権を「共有持分」といいます。
「持分が半分ずつ(2分の1ずつ)ということはマンションを利用できる範囲も2分の1か・・・」
いえいえ、そんなことはありません。
あくまで持分は概念に過ぎず、共有持分を有していれば、持分全体を利用することができます。
「他の人と何かを共同購入しない限り共有持分なんて私には関係ないから大丈夫。」
実はそう単純なものでもないのです。
自分は関係ないと思っていても共有持分が関わってくるケースがあるのです…
それは、相続が起きた場合です。
例えば、父親が亡くなり、その父親が不動産を所有していたとしましょう。母親・兄・自分の3人が相続人…。
父親が残した財産は、原則的には母親・兄・自分の3人が相続分に応じて相続することになります。
この相続によって不動産を共同所有することになる=共有持分がある状態が発生するのです。
母親や兄と共同所有とはいえ、「不動産を相続できてラッキー!」と思うかもしれませんが、そう甘いものでもありません。
例えば、相続した不動産を売却したい、色々工事をしたいと思っても、他の共有者全員が同意しないと売却や工事はできません。
誰か一人でも反対する人がいるともう何もできません。
他の共有者が2人や3人の場合ならまだしも、相続が何回も起きてしまい、共同所有者が数十人や数百人になってしまうと大変なことになってしまいます。
共有状態がある場合には速やかに解消する方向に考えることが大切です。
共有を解消するためには、まず、分割することが考えられます。
その代表的な方法は…
①現実的に分割する
②売却代金を分割する
大きくはこの2点があります。
①については、ケーキを半分にするように、共有物を共有持分の割合に応じて実際に分けてしまうものです。
例えば、2人が共同で土地を有している場合(持分は2分の1ずつ)、土地を真っ二つに分けるのがこれにあたります。
②については、共有となっている不動産の全部を誰かに売却し、その代金を持ち分割合に応じて山分けする方法です。
土地であれば綺麗に2つに分けることができますが、家やマンションの場合はどうでしょうか。真っ二つにするというのは現実的ではありません。
そのような場合は①の方法ではなくこちらの方法を使います。
上記2つは共有者全員の同意が取れた場合にできる方法です。
共有者の誰かが反対してしまうと①、②の方法は取れません。
共有持分の割合が例え100分の1や1,000分の1であってもです。
反対者がいる場合に、共有関係から離脱したい場合、自分の共有持分を処分する方法しかありません。
その処分方法としては、大きくは2つです。
①共有持分を放棄する
②共有持分を売却する
①については、自分がもっている共有持分を「もういらないです」と放棄してしまう方法です。
放棄した場合には、放棄した持ち分は他の共有者へ移ります。
放棄ということはその対価を得ることはできません。
②については、自己の共有持分を第三者に売却する方法です。
放棄とは違い売却という形を取るので、対価を得ることも出来ます。
共有持分を売却するとはどういうことか、売却後は他の共有者との関係はどうなるのか?
説明していきます。
共有持分を売却したら残された共有者はどうなるの?と疑問に思うかもしれません。
共有持分を売却し、他の誰かが買い取ったら、残された共有者とその買い取った第三者とで共有になります(売却した本人は共有関係から離脱します)。
例えば、マンションを夫婦で購入し、離婚し、マンションから出ていく夫が自己の持分を第三者に売却したとします。
そうすると妻とその第三者が共有関係になります。その第三者はマンションを利用する権利を得ることになります。
妻と第三者が一緒に住むということに…
いえいえ、安心してください。
権利として得られたとしても実際にそんなことにはなりません。
買取った第三者は持分の割合に応じて、マンションを利用している妻に対して賃料相当分を請求し、金銭を得ようとします。
共有持分なんて買う人いるの?と思う方もいるかもしれませんが、投資的な目的で購入する人は存在します。
ただ、共有持分を買取ろう!と思う人は多くはいません。
わざわざ、権利関係が複雑な不動産を買おうと思う人はあまりいないですよね。
そのため、共有持分を売却しようとしてもなかなか上手くいかないケースがあります。
共有持分を専門に扱う不動産業者が存在していますので、売却を検討する方は専門業者を利用することをお勧めします。
通常の不動産屋さんでは共有持分は専門的で手に負えないことがほとんどです。
本サイトでは共有持分を取り扱う業者について比較しておりますので、是非参考にしてください。
https://共有持分売却ランキング.com/index.html
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